遺言検認
検認は、遺言者の死亡後に、家庭裁判所で、相続人の立会の下、行われる手続きのことです。
検認の申立ては遺言書の保管者によって家庭裁判所でなされます。遺言書の保管者がいない場合は、遺言書を発見した相続人が申立てをします。
検認手続きにおいては、家庭裁判所に遺言書を提出し、家庭裁判所が遺言書を確認します。
検認手続きを経ることで遺言書が偽造されることを防ぎます。
また、封印のある遺言書は家庭裁判所において相続人の立会がなければ開封することができません。
自筆証書遺言を使用して相続登記や預貯金の相続手続きをする場合は、事前に検認手続きを経なければなりません。
[alert title="注意"]公正証書遺言は検認不要です。[/alert]
遺言検認の流れ
'戸籍収集
市町村役場で、被相続人と相続人の戸籍を収集する。
申立書作成
裁判所指定の書式で作成する。
申立
管轄の家庭裁判所に申立てる。
相続人に通知
検認手続きの案内文が家庭裁判所から相続人に送付される。
検認
家庭裁判所で相続人立会いの下、遺言書を開封する。
遺言検認の申立て
必要書類
- 被相続人の出生から死亡までの除籍謄本
- 被相続人の除籍の附票の謄本
- 相続人全員の戸籍抄本
- 相続人全員の戸籍附票抄本
申立先
遺言者の最後の住所地の家庭裁判所
検認済証明書
検認手続き完了後、家庭裁判所で検認済証明書の発行申請をします。
相続手続きにおいて、自筆証書遺言を使用する場合は検認済証明書を併せて提出します。
遺言に関する新制度
遺言者が生前に、自筆証書遺言を法務局へ提出し、法務局が自筆証書遺言を保管する制度が令和2年7月10日から始まります。
この制度を利用することにより、検認が不要になります。